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  ニュース     2020/09/10 19:12

アリババ系アントが18日に上海IPO審査、急ピッチで準備進展 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)傘下で、電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」を展開するマ蟻科技集団(アント・グループ)の上海「科創板」上場計画が急ピッチで進められている。上海証券取引所は10日、同社の上場審査を18日に行うと発表した。19日に審査を通過すれば、申請受理から25日間での承認取得となる形。これは先ごろ「科創板」に上場した中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)の18日間に次ぐペースだ。現地メディアが10日伝えた。
 アント・グループは7月20日、上海、香港での同時上場計画を発表。これまでの報道によれば、9月末にも公募を行い、早ければ10月に上場する見込みだ。調達額に関しては、中国メディアがこれ以前に「香港と上海で計300億米ドル(約3兆1850億円)に達する見込み」と報じるなど、さまざまな情報が伝わっている。仮に300億米ドルだった場合、昨年12月に上場したサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコを上回り、世界で過去最大のIPOとなる(アラムコの調達額は294億米ドル)。
 なお、前出のSMICは申請受理から取引開始まで46日間という異例のスピードで「科創板」上場を果たした。世界最大のユニコーン企業であるアント・グループのIPOは、上海証取にとっても重要案件であり、急ピッチで上場準備が進むとみられている。
 アント・グループが展開する「アリペイ」は、中国最大の電子決済プラットフォーム。同社が香港証券取引所に提出した仮目論見書によると、「アリペイ」の年間アクティブユーザー数は10億人を突破し、8000万超の店舗が「アリペイ」を決済手段として導入している。デジタル決済サービスの中国国内での取引総額は2020年6月までの1年間で118兆人民元に達した。
 アリババの最新年報によると、20年3月末時点で同社はアント・グループに33%出資している。


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