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  ニュース     2020/02/18 18:59

中国:新型肺炎で資金繰り悪化、CF「3カ月以下」民営企業4割に 無料記事

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国企業の多くが資金繰りの問題に直面している。国有企業や外資系企業はキャッシュフローに比較的余裕があるものの、民営企業の一部は厳しい状況にあるようだ。このほど行われたアンケート調査で、「手持ちキャッシュフローは3カ月分以下」と答えた民営企業が4割を占めた実態が分かっている。現地メディアが17日伝えた。
 同アンケート調査は、中国対外経済貿易大学・国際商学院が行ったもの。調査結果をまとめたリポート(17日発表)によると、「3カ月分以上のキャッシュフローを確保している」と回答した企業が全体の69.23%を占めた。「半年分以上」は全体の43.83%という水準だ。この結果から同院は、中国企業の大部分が今回の難局を乗り越えるだけの余力を持っていると指摘。ただ、仮に感染拡大が3カ月以内に終息しなかった場合、資金繰りがひっ迫し、経営破たんに直面する企業が増えると付け加えている。
 企業の形態別では、国有企業、外資系企業のうち「3カ月分以上のキャッシュフローを確保している」と回答した企業が占める割合はそれぞれ81.82%、78.83%に達した。特に国有企業に関しては、「1年分以上」と回答した企業が半数を超えており、その資金力の高さがうかがえる。半面、民営企業の流動性は相対的に低く、「手持ちキャッシュフローは3カ月分以下」と回答した企業が41.23%に達した。
 この結果を受けて、同院の何文竜教授は、政府の支援策などを十分に活用すると同時に、自社のコスト構造を見直すよう提言。また、売掛金の早期回収や資金調達ルートの拡大などに努めるようアドバイスしている。


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