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  ニュース     2020/08/26 18:59

中国:自販機設置が急ピッチ拡大、19年は27%増の保有65.5万台 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 自動販売機(自販機)の市場が中国で急ピッチに伸びている。中国百貨商業協会による調査では、全国の自販機市場は、過去5年にわたって年率平均50%を超えるペースで拡大してきた。自動販売機の保有台数は、2019年末時点で合計65万5000台に上る。前年末比で26.6%も増えたという。人民日報が24日付で伝えた。
 各種自販機の国内メーカーは、足もとで増加し続けている。機能や機種の多様化も進展してきた。ビッグデータ、クラウド・コンピューティング、人工知能(AI)などの新技術とも融合している。「インターネット+小売り」を標語に、小売業界もデジタル化レベルが急速に向上。学校では飲料や電子製品、職場では弁当などが多く売られるようになった。
 湖南省・長沙市天心区の住宅団地「栄盛花語書苑小区」では、大型のスマート自販機がこのほど登場した。商品は冷凍食品、青果、食用油脂など。扉を開閉して商品を取り出すと、種類と重量を計測して支払額が算出される。住民はスマホでQRコードを読み取り、専門アプリ「采駅」を通じて支払いが簡便に済ませられる仕組みだ。
 中国百貨商業協会によれば、新型コロナウイルス感染の流行後も、「非接触」の自販機は消費者に好まれ続けるだろう。自動販売、人件費不要、セルフサービスなど魅力が多い。新技術の開発を通じ、サービスのさらなる向上も実現しそうだ。
 中長期の見通しも明るい。人口当たりの保有台数が先進国を大きく下回っているためだ。14憶人を超える人口を抱える中国では、自販機1台当たりのカバー人口が約2200人に上る。多くの先進国では、これが平均60人に過ぎないのが実態だ。


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