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  ニュース     2020/09/15 18:59

アリババがグラブに30億ドル投資か、ウーバーから株式買い取りも 無料記事

 中国の電子商取引(Eコマース)最大手、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が東南アジアの配車サービス最大手グラブ・ホールディングスへの投資に向けて協議を進めているもようだ。今回出資するのはアリババのみで、同社は米ウーバー・テクノロジーズが保有するグラブ株の一部も買い入れる計画という。投資規模は30億米ドル(約3170億円)に達する見込みで、アリババにとっては2016年のラザダ出資以来の東南アジアでの大型投資となる見通しだ。外電が14日、消息筋情報として伝えた。

 グラブはシンガポールに本社を構え、東南アジアで配車サービスを手がける。ウーバーはグラブ株23.2%を保有。そのウーバーには、ソフトバンクグループが出資している。報道によると、ソフトバンクはウーバーに対し、グラブや中国の滴滴出行、ロシアのヤンデックス(Yandex)といった各国配車サービスの持株売却を促しているという。

 直近の評価によれば、グラブの企業価値は140億米ドル。ただ、新型コロナウイルスの世界的な流行で厳しい経営環境にある中、この評価額を維持できるかは不透明だ。グラブ経営陣は先ごろ、自社が最大の危機に直面しているとの認識を示している。

 アリババは世界トップクラスのEコマース企業。1999年に馬雲(ジャック・マー)氏が設立した(19年9月に会長引退)。「淘宝網(タオバオ)」や「天猫(Tモール)」など個人向けECサイトを運営するほか、越境ECの「天猫国際」、BtoBの「1688.com」も展開。EC以外では、宅配スーパー「盒馬」、フードデリバリー「餓了麼」、動画ストリーミング「優酷」、クラウドサービス「阿里雲」などを傘下に擁する。海外事業では、16年に東南ア同業のラザダを買収している。


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