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  ニュース     2020/11/09 19:00

アントIPO再開でアリババが資金注入か、調達は保有株売却で 無料記事

 阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が傘下金融サービス会社、マ蟻科技集団(アント・グループ)の新規株式公開(IPO)実現に向け、同社への資金注入を計画しているもようだ。保有株式などの資産を一部売却し、資金を調達する方針という。資金注入の規模は200億〜400億人民元(約3100億〜6300億円)となる見通し。香港メディアが7日伝えた。
 アリババによる売却が予測される資産として、大和は◆グループ発展戦略とのシナジー創出が難しい企業、◆足元で経営や事業展開などに問題があった企業――を列挙。具体的には、美年大健康産業(002044/SZ)、中国国際金融(CICC:3908/HK)、華泰証券(601688/SH)などの株式を売却する可能性を指摘した。うち健康診断サービスを手掛ける美年大健康産業については、アリババは株式13%を保有するが、事業のデジタル化が遅れる中、新型コロナウイルス感染拡大後の事業発展はアリババにとって期待外れに終わったという。
 一方、アントのIPO再開の時期について、これまでの報道では「少なくとも半年以上かかる」と報じられている。ただ、DBSグループのアナリストは「数カ月後の再開も可能」との見方だ。ビジネスモデルの見直しを経て、早期にIPO再始動を実現する可能性があるとみている。
 アントのIPO延期については、当局によるオンライン小口融資事業の規制強化が影響した可能性が指摘されている。中国人民銀行(中央銀行)と中国銀行保険監督管理委員会は今月2日、オンライン小口融資事業の監督管理に関する新規定の草案を発表し、意見募集を開始した。新規定では、小口融資会社の登録資本金が10億人民元を下回ってはならないと明記。さらに省をまたいで事業展開する場合には、同50億人民元の要件を設けている。
 アリババは世界トップクラスのEコマース企業。1999年に馬氏が設立した(19年9月に会長引退)。「淘宝網」や「天猫」など個人向けECサイトを運営するほか、越境ECの「天猫国際」、BtoBの「1688.com」も展開。EC以外では、宅配スーパー「盒馬」、フードデリバリー「餓了麼」、動画ストリーミング「優酷」、クラウドサービス「阿里雲」などを傘下に擁する。海外事業では、16年に東南ア同業のラザダを買収している。


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