【亜州ビジネス編集部】中国当局は今後、「教育」「暗号資産（仮想通貨）」「医療」「オンラインプラットフォーム」の4分野で規制を強化する見通しだ。習近平・国家主席などの発言から市場関係者が分析したもの。これら4分野に属する上場企業の株価についても、目先低調となる可能性が指摘されている。香港メディアの信報が24日伝えた。

　国営メディアの新華社によると、習主席は21日午後、中央全面深化改革委員会の会議に出席。「義務教育学生の作業負担、校外学習負担の軽減に関する意見」「医療サービス価格改革の深化に関するモデル実施案」などを可決した。うち教育に関して会議では、小中学生の負担が重すぎることが最大の課題だと指摘。特に学習塾など、校外学習機関が無秩序に発展しているとの見解を示した。その上で、校外学習機関の規範化を進め、費用徴収基準を明確化するなどの取り組みを進めていく考えとしている。

　このほか、21日に開かれた国務院金融安定発展委員会の会議では、劉鶴・副総理が金融リスクの防止に努める方針を表明した。具体的には◆プラットフォーム企業の金融活動に対する監督・管理を強化する、◆ビットコインのマイニング（採掘）・取引を取り締まる――などを挙げている。

　なお、中国当局は昨年以降、プラットフォーマーによる独占行為への監督を強化中。暗号資産に関しては、中国銀行保険監督管理委員会などが今月18日、金融機関と決済機関が暗号資産とその関連業務を手掛けることを禁じると通知した。このほか今月に入り、当局が週末の校外補習を禁止するなど一連の規定見直しを検討中――との観測が流れている。


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