浙江吉利控股集団有限公司（吉利汽車HD：175/HKの親会社）傘下の商用車メーカーが増産体制を固めている。浙江吉利新能源商用車集団(吉利商用車)は10月27日、江西省北部の上饒市で新工場を正式稼働させた。上饒工場では、ミドルエンド・ハイエンドの軽型商用車とピックアップトラックを生産する。毎日経済新聞などが伝えた。

　動力システム「e-GAPF」を搭載し、商用車を量産する。世界6カ所目の生産拠点となった。2021年からは新型の軽型商用車を投入する。すでに四川省南充市、山東省シ博シ、浙江省義烏市、山西省晋中市、英コヴェントリーに組立工場を配置した。

　環境規制の厳格化などを契機に、中国では商用車の販売が伸びている。排ガス対策車を中心に、市場が拡大した。9月の商用車販売は、全国で前年同期比40％増の47万7000台。うち貨物車は43.8％増の43万4000台に達し、商用車販売全体の91％を占めた。

　中国の各自動車メーカーは、商用車の増産意欲が高い。充電池・自動車メーカーの比亜迪（BYD：1211/HK）は10月21日、日野自動車（7205/東証1部）と折半出資し、商用の電気自動車（EV）とその部品を開発する合弁会社を中国に設立すると発表した。25年までに日野ブランドの商用EVを発売する計画。今回の合弁は、今年4月に締結した商用EV開発での協業を中心とする両社の戦略的パートナーシップ契約に基づく。

　新設する合弁会社をプラットフォームとして、BYDと日野自動車はそれぞれ強みの商用EVと電気化技術を融合し、顧客のさまざまなニーズに対応した幅広い製品を生み出していく構え。純電動商用車の開発を加速させる。

　中国北京汽車集団傘下バス・トラックメーカーの北汽福田汽車（FOTON：600166/SH）は、21年上半期から複数の新製品を投入すると予告した。バッテリー交換式大型トラック、けん引車、ダンプカー、トラックミキサー車を開発している。


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