【亜州ビジネス編集部】今年5月の輸出入総額は、中国全体で前年同月比37.4％増の4823億1000万米ドル（約52兆8400億円）に膨らんだ。うち輸出は27.9％増の2639億2000万米ドル。プラス成長を維持したものの、市場予想（32.1％増）を下回る伸びとなった。輸入は51.1％増の2183億8000万米ドル。増加率は市場予想（53.5％増）を下回っている。海関総署（税関）が7日発表した。

　新型コロナウイルス流行前の19年5月との比較では、輸出が23.4％増、輸入が26.4％増。貿易収支は455億4000万米ドルの黒字だった。

　1〜5月の累計では、輸出入総額が前年同期比38.1％増の2兆2717億5000万米ドル。うち輸出は40.2％増の1兆2736億米ドルに伸びた。輸入は35.6％増の1兆341億5000万米ドル。貿易黒字は2034億5000万米ドルで推移している。

　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜5月に前年同期比32％増の9兆1200億人民元。輸出入全体に占める割合は61.8％となり、前年同期に比べて1.8ポイント拡大した。うち輸出は34.5％増の4兆9000億人民元、輸入は29.2％増の4兆2200億人民元だった。

　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は1〜5月に軒並み拡大。インドが64.1％、米国が49.8％、アセアンが39.3％、香港が38.4％、欧州連合（EU）が38.0％、台湾が34.5％、韓国が32.3％、日本が17.3％ずつ増加。アセアンは20年から対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。

　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の59.5％を占める機械・電力設備の輸出額が1〜5月に前年同期比31.9％増の4兆7800億人民元。うち携帯電話機が28.8％増、自動車が95.8％増となった。一方、輸出全体の17.6％を占める労働集約型製品は22.4％増の1兆4200億人民元。うちマスクを含む紡織品の輸出額が37.6％増、プラスチック製品が38.5％増となっている。


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