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  ニュース     2020/11/19 19:00

中国:「狂犬病ワクチン」生産追い付かず、検査量19年超え 無料記事

 狂犬病ワクチンの増産が急ピッチで進められている。中国全土で本数が不足しているほか、在庫もひっ迫。生産メーカーが24時間体制でフル稼働し、需要を補っている。16日付央視財経が伝えた。

 ワクチン不足が確認されたエリアは、哈爾濱(ハルビン)、雲南、四川、山西、陝西、河北など。需要が多くなるのは春から夏にかけてだ。北方のハルビンなどでは冬場に入り落ち着いているものの、地元医師からは、在庫不足に関する不安の声が上がっている。

 遼寧省ワクチンメーカーの遼寧成大生物(600739/SH)は、2020年の不足問題について「コロナ禍で工場稼働を停止せざるを得ない期間が生じ、短期的な原材料不足にも見舞われたため」と説明。ほぼ24時間体制で生産を続けていると現状を報告した。また、ワクチンの検査基準も厳しくなり、対応しきれなくなって撤退を余儀なくされたメーカーもあると指摘。全体の生産量が減っていると補足した。

 2019年の狂犬病ワクチンの抜き取り検査量は5800万本の規模。今年は11月8日まで、「検査証明」を持つメーカー8社の実績で合計6100万本に達し、前年以上の検査数となっている。

 一方、大量生産のために生産設備の発酵槽規格を大型に変更する場合、メーカー側は新たな申請を提出しなければならない。全国の需要を満たすためには、さらに1 2年の期間を要する可能性もある。


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