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  ニュース     2021/05/28 19:00

中国:四川も「暗号資産」規制強化か、当局が6月2日に会議 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】内モンゴル自治区に続き、中国南部の四川省もビットコインなど暗号資産(仮想通貨)のマイニング(採掘)規制を強化する見通しだ。暗号資産のマイニングに関する情報を収集するため、四川省能源局は近く地元の電力会社などと会議を行う方針。暗号資産のマイニングを禁止した場合、電力余剰にどのように影響が出るか聞き取りを行う構えという。ロイター通信が27日、消息筋情報として伝えた。
 四川省は水力発電が豊富な地域。ケンブリッジ大学がまとめたデータによると、同省は新疆ウイグル自治区に次いで中国2位の暗号資産「採掘大省」だ。今年4月には、中国のハッシュレート(採掘速度)の約10%に貢献した。
 中国では、暗号資産のマイニングが巨大ビジネスとなっており、世界の暗号資産供給量の半分以上を占めるとされる。ただ、マイニングには大量の電力を消費するため、中国が「カーボンニュートラル」を達成する妨げになると懸念されている。
 こうした中、国務院金融安定発展委員会は今月21日の会議で、金融リスク防止の一環として、ビットコインのマイニング・取引を取り締まる方針を表明した。これを受けて内モンゴル自治区政府は25日、暗号資産のマイニング規制強化に向けた措置案を発表している。
 科学雑誌「Nature Communications」に掲載された研究論文によると、中国のビットコイン産業の年間エネルギー消費量は2024年に約297テラワット時に達し、ピークを迎える見通し。16年のイタリア、サウジアラビアの総電力消費量を超えると予想されている。


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