【亜州ビジネス編集部】中国で油圧ショベル販売の好調が続いている。業界団体の中国工程機械工業協会によると、主要メーカー25社の内外販売台数は今年11月に前年同月比66.9％増の3万2236台に拡大した。プラス成長は9カ月連続で、増加率は前月（60.5％）から加速している。複数メディアが9日伝えた。
　地域別の11月販売台数は、国内が68.0％増の2万8833台、輸出が57.8％増の3403台だった。1〜11月の累計では、全体の販売台数が前年同期比37.4％増の29万6075台。うち国内が38.4％増の26万5545台、輸出が28.8％増の3万530台に伸びている。
　今年2月は新型コロナウイルスの流行が建機需要に影響したが（同月販売台数は前年同月比50.5％減の9280台）、その後は国内各地で遅れていた工事が再開。更新需要の高まりもあり、油圧ショベルの需要が膨らんでいる。年初来の販売台数は9月時点で2019年通年の記録（23万5693台）を上回った。今年も過去最多記録の更新が確実となっている。
　また、暖冬も建機販売を後押ししているようだ。現地メディアによると、販売が好調な華東、西南、華南などのエリアでは昨年に比べ、12月の気温が3〜5度高く、冬季の工事停止時期が先送りされている状況という。12月も好調が続き、20年通年の販売台数は32万8000〜33万台に達すると予測されている。
　中国の油圧ショベル販売はここ数年にわたり好調を持続。年間の内外販売数は19年に前年比16％増の23万5693台に達し、2年連続で過去最高記録を更新した。インフラ投資や不動産開発投資の拡大に加え、更新需要の高まりが建機販売の増加につながった格好。2010〜12年に購入された油圧ショベルが更新のタイミングを迎えているという。


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