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  ニュース     2021/05/24 19:12

中国:新商品好きZ世代に高級食人気、“自宅でグルメ”ブーム 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】従来ブランドとは一線を画した新たな食品ブランドが相次ぎ登場し、「Z世代」(1995〜2009年生まれ)の注目を集めている。また、働き盛りとなりつつある世代はストレスが高まる傾向がみられるだけに、高級グルメを自宅で楽しむ風潮も生まれている。北京青年報がこのほど伝えた。

 天猫食品のデータでは、2020年に生鮮食品の販売額で1億人民元(約16億9200万円)を突破したネット店舗数は前年比で30%以上も増えた。急成長した新商品の類別では、糖質ゼロ飲料、機能性おやつ、低アルコール飲料、食事代替飲料、高級コーヒー、半製品惣菜などがあり、販売額が500%も急拡大している。

 20年には300店舗以上の新規ブランドが年間販売額1000万人民元を超え、30種類のジャンルでそれぞれをけん引するトップブランドが誕生。11月の「双11」(独身の日セール)では販売額1億人民元に達したブランドもみられている。こうした動きは新たな起業家を呼び込む契機を生んだ。短編投稿アプリ「TikTok」の人気IP(知的財産)を所有するインフルエンサーも多数参入している。

 また、過去1年では30〜100人民元の中高級の中食製品が人気を伸ばした。自宅生活を余儀なくされるなか、生活の質を落としたくないと考える消費者が多かったため。仕事上のストレスが大きく、夜くらいは静かにグルメな食事をしたい――と考える若年層が厚みを増した実態を裏付けた。これらは素材やパッケージにも高級感を凝らし、自宅でもレストラン気分を味わえるような商品に仕上げられている。

 また、自国製品ブーム「国潮(グオチャオ)」もグルメブームの一端を担う。老舗ブランドが若者の“懐かしの味”に新要素を加えて商品化する動きがみられた。キャンディーの「大白兎」(White Rabbit)や米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)などが周辺商品の開発に乗り出している。


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