少子高齢化に対応し、中国は産児制限を一段と緩和する。共産党中央政治局会議は5月31日、夫婦1組につき「2人まで」としていた規制を緩和し、「3人まで」子供をもうけることを認める方針を明らかにした。国営メディアの新華社が伝えた。
　中国公安部の2月時点の発表によると、2020年に生まれ、同年内に戸籍登録を行った新生児は1003万5000人となり、前年の1179万人から14.9％減少した。また、国家統計局が20年に実施した第7回人口センサス（国勢調査）の結果によると、「合計特殊出生率」（1人の女性が出産可能とされる15〜49歳までに産む子供の数の平均を指す）は同年に1.3人にとどまり、超高齢化国家である日本などと同水準となった。
　少子高齢化に対処するため、中国は「一人っ子政策」を緩和し、16年にはすべての夫婦に2人目の子供を持つことを認めた。同年には出生率が上昇したものの、その後は再び低下傾向が持続。19年の出生率は過去最低水準の10.48‰（パーミル、1000分の1）となった。


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