2020年9月の輸出入総額は、中国全体で前年同期比11.4％増の4425億2000万米ドル（約46兆6390億円）だった。うち輸出は9.9％増の2397億6000万米ドル。4カ月連続でプラス成長を維持し、ほぼ市場予想（10.0％増）通りの伸びとなった。一方、輸入は13.2％増の2027億6000万米ドル。3カ月ぶりにプラス成長に転じ、増加率は市場予想（0.4％増）を大きく上回った。貿易収支は370億米ドルの黒字となっている。海関総署（税関）が13日発表した。
　1〜9月の累計では、輸出入総額が1.8％減の3兆2967億4000万米ドル。うち輸出は0.8％減の1兆8113億9000万米ドル、輸入は3.1％減の1兆4853億4000万米ドルだった。貿易黒字は3260億5000万米ドルで推移している。
　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜9月累計で前年同期比2.1％増の13兆9200億人民元。輸出入全体に占める割合は60.2％となっている。うち輸出は3.8％増の7兆5700億人民元、輸入は0.1％増の6兆3500億人民元だった。
　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は総じて縮小。インドが1〜9月に前年同期比で10.9％減少したほか、香港が7.4％、韓国が1.2％、日本が2.7％、米国が0.8％ずつ縮小した。インドへの輸出額は5月以降に下げが加速。両国関係の悪化が背景にあるとみられる。一方、台湾が8.2％、アセアンが4.9％、欧州連合（EU）が3.1％ずつ増加。アセアンは今年に入り、対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。
　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の58.7％を占める機械・電力設備の輸出額が1〜9月に前年同期比3.2％増の7兆4600億人民元。労働集約型製品では、マスクを含む紡績品が37.5％増の8287億8000万人民元に伸びた。このほか、薬剤・医薬品が21.8％増、医療機器・器械が48.2％増で推移している。


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