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  ニュース     2020/11/18 19:59

中国:3Qの封止・検査業界、華為向け駆け込み需要で恩恵 無料記事

 半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)業界は今年第3四半期、米国の華為技術(ファーウェイ)に対する半導体輸出規制が9月15日に発効したことで、同社向け製品の駆け込み需要が発生。上位10社の売上高は、前年比12.9%増の67億5900万米ドル(約7040億円)と2桁増を記録した。台湾の市場調査会社、トレンドフォース傘下の拓ボク産業研究院(TRI、ボクはつちへんに僕のつくり)のまとめとして、中国半導体行業協会が17日伝えた。

 同期の売上高首位は台湾の日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)で、前年同期比15.1%増の15億2000万米ドル。2位は米アムコー・テクノロジーで24.9%増の13億5400万米ドル。同社は増収率が上位10社の中で最も高かった。

 中国勢は3位の江蘇長電科技(JCET:600584/SH)と7位の天水華天科技(002185/SZ)が、上位10社の中で2社のみ減収となった。第2四半期と第3四半期の生産者物価指数(PPI)の数値が振るわなかったことと経営方針の調整が原因。中国3社では6位の通富微電子(TFME:002156/SZ)のみが、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)からの中央演算処理装置(CPU)と画像処理半導体(GPU)向けの封止需要が大きく拡大したことで、13%増の352億米ドルと増収となった。

 ASEH傘下で4位セキ品精密工業(SPIL)と、8位京元電子(KYEC:2449/TW)はファーウェイを主要顧客としており、それぞれ17.5%、11.6%の増収を達成した。

 TRIは第4四半期の展望を楽観。車載電子製品、大型液晶パネル、第5世代(5G)移動通信、Wi-Fi6向けの半導体需要が段階的に回復している点を踏まえ、各社は引き続き増収が見込めると報告した。


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