米CNNは1日、入手した中国政府の機密文書に基づき、新型コロナウイルスの感染拡大が起きた当初、中国当局が対策を誤ったと報じた。
　機密文書によると、中国当局は今年2月10日、全国の新型コロナウイルス新規感染者を2478人としていたが、感染拡大の発端となった湖北省武漢市の当局文書には2倍以上の5918人と書かれていたという。当局が正しい情報を開示しなかった姿勢が当初の甘い対応につながったとみられている。
　機密文書には、湖北省疾病対策予防センターが出した117ページの内部資料などが含まれた。中国政府は感染情報を隠ぺいしているとする米国などの批判を否定し続けている。機密文書は中国当局の情報隠ぺいを裏付ける証拠にはなっていないが、当局が把握した事実と発表内容に多数の食い違いがあることを示しているという。
　米ハーバード大学・公衆衛生学部の元教授、李敦厚氏は「感染者数がはっきりしなければ、感染防止対策に大きな影響を与える」と指摘した。


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