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  ニュース     2021/03/22 19:00

中国: 全国炭素排出権取引システム、6月末までに上海稼働へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】今年6月末までに、全国を網羅する炭素排出権オンライン取引市場が立ち上げられる見通しだ。実際の取引システムは上海環境能源交易所(上海環境エネルギー取引所)、登録・登記システムは湖北省にそれぞれ置かれる可能性が高い。準備作業を急ぐよう、生態環境部が各地に求めている。21世紀経済報道が22日付で伝えた。

 生態環境部の黄潤秋・部長は2月26〜27日にかけて、湖北省と上海市を視察。6月末までに炭素排出権オンライン取引システムを稼働させるよう命じた。上海市は全国で最も早期の2008年に国家レベル環境関連取引所(上海環境エネルギー取引所)を発足。11年に炭素排出権試行取引システムを構築した。13年11月から炭素排出権試行取引を正式始動している。

 上海聯合産権交易所傘下の上海環境エネルギー取引所は、炭素排出権試行取引の試行プラットフォームとして機能してきた。上海環境エネルギー取引所は今年3月18日、全国の炭素排出権オンライン取引システムを上海市が引き継ぐと発表している。

 一方、湖北省生態環境庁は3月11日、全国炭素取引登録・登記システムを設けると公表した。過去3年かけた準備を完了し、2225社が口座開設を約束していると報告。湖北省初の全国レベル金融関連プラットフォームになる点を強調した。

 全国炭素排出権オンライン取引システムに対する出資比率は、上海市が指定する企業・単位が全体の24.0%、残り76.0%はその他試行8都市政府が指定した企業・単位が9.5%ずつとなる。

 全国炭素取引登録・登記システムに対する出資比率は、湖北省が指定する企業・単位が全体の24.0%、残り76.0%はその他試行8都市政府が指定した企業・単位が9.5%ずつとなる見込みだ。

 中国の炭素排出権登録・登記システムの構築作業は17年12月に始動。国家発展改革委員会は同年12月19日、北京市、天津市、江蘇省、福建省、広東省、重慶市、深セン市などに炭素排出権試行取引市場を設置すると発表した。

 各地の炭素排出権試行取引市場に出資した上場企業は、長源電力(000966/SZ)、国検集団(603060/SH)、興行証券(601377/SH)、ビン東電力(000993/SZ)、金融街(000402/SZ)、海油発展(600968/SH)、深セン能源(000027/SZ)、華銀電力(600744/SH)、華能国際(600011/SH)、中国電建(601669.SH)、重慶燃気(600917/SH)、重慶百貨(600729/SH)、華能水電(600025/SH)など。


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