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  ニュース     2021/02/05 19:00

中国:美的集団が医療用X線に進出、万東医療の筆頭株主に 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】家電大手の広東美的集団(000333/SZ)が医療用エックス線機器最大手、北京万東医療科技(600055/SH)の株式29.09%を22億9700万人民元(約375億円)で取得し、支配株主となることが2日、万東医療より発表された。1株当たりの買収額は14.60人民元で、1日の同社株価の終値に対するプレミアムは43%に達している。3日付毎日経済新聞などが報じた。

 美的が推進する事業拡大の一環で、医療業務の再構築が狙いとみられる。同グループは2016年に日本の安川電機と医療・介護用ロボットの合弁会社を設立。翌17年には広州医薬集団有限公司と医療用ロボットなどの分野で戦略提携を結んだ。しかし、安川との合弁は20年に解散。広州医薬集団との提携は目立った成果が伝えられていない。

 美的は昨年末、主要事業を◆スマートホーム事業群、◆機電事業群、◆ヒーティング・ビル事業群、◆ロボット・自動化事業部、◆デジタルイノベーション業務──の5分野へと従来の4分野から再編した。同時に菱王電梯有限公司(広東省仏山市)を買収してエレベーター事業に進出。新エネルギー車(NEV)分野への展開を積極化する方針も公表した。1月下旬には2億人民元を投じて半導体・製品の製造販売子会社も立ち上げている。 

 同グループの積極的な業務拡張には、「IoT(モノのインターネット)の普及後、企業の境界は無限に広がる」との方洪波グループ董事長兼総裁の認識が背景にあるとみられる。



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