【亜州ビジネス編集部】2021年2月の鉄道旅客数は、中国全体で前年同月比284.6％増の延べ1億4318万人、前年の3倍以上に達した。ただ、1〜2月の累計では2.6％減の3億33万人にとどまっている。国家鉄路局が発表した。
　21年の春運（民族大移動）期間は、新型コロナウイルス感染者の再拡大により帰省抑制が求められたため、1月28日〜2月11日の鉄道旅客数は68.8％減の5233万人に大きく縮小している。しかしその後回復し、2月12日〜3月8日の旅客数は223.08％増の1億6800万人に伸びた。出稼ぎ労働者の職場復帰、学生の復学、旅行意欲の高まりなどによる。
　鉄道貨物の輸送量は成長が持続した。2月の鉄道貨物輸送量は、前年同期比16.6％増の全国3億7590万トン、1〜2月の累計で14.4％増の7億9392万トンに上っている。景気悪化で前年の貨物輸送量が停滞していたため、2ケタ台の伸びを達成した。また、国家鉄路集団によれば、1〜2月の貨物輸送量は13％増の6億1300万トン、2月の1日当たり平均貨物積載車両は19.1％増の16.9万両を数えている。
　国家鉄路局によれば、1〜2月の鉄道固定資産投資完成額は23.3％増の563億人民元（約9430億円）に達した。大幅増となった背景には、20年1〜2月が20.1％減と停滞していたことがある。19年1〜2月は572億人民元で、21年とほぼ同額だ。
　国家鉄道のエネルギー消費は、輸送量の低迷を受けて、20年通年で前年比5.3％減の1548万8300トン標準炭に落ち込んだ。単位運輸量当たりの総合エネルギー消費は、11.3％増の百万トンキロ当たり4.39トン標準炭に上る。


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