【亜州ビジネス編集部】広州市南部の南沙区が宇宙関連投資プロジェクトを相次ぎ誘致した。浙江吉利控股集団有限公司傘下の吉利科技集団有限公司は3月30日、南沙区管理委員会と現地投資に関する覚書を締結。商用宇宙開発の本部企業「時空探索科技有限公司」を南沙区に構えることを決めている。中国新聞網が伝えた。

　時空探索科技は吉利と関係が深い時空道宇科技有限公司、上合航天科技有限公司、星空智聯科技有限公司の運営にも関与する。新規プロジェクトの年産額100億人民元（約1680億円）超を見込んだ。

　広州市は宇宙産業の振興に乗り出している。南沙区に民間の商業用宇宙産業園を形成する計画だ。3月8日には、北京中科宇航探索技術有限公司（中科宇航）が運搬ロケット工場を着工。年産能力は30本、2022年初めの生産開始を見込む。南沙区に面積600ムー（40ヘクタール）の工業用地を選定した。固体燃料ロケットと液体燃料ロケットの組立、性能計測などを行う。動力、人工衛星、探査機の開発にも乗り出す予定だ。1.5トン級のロケット開発に着手済み。すでに100本近く受注した。

　中科院力学所、中科院空天飛行科技中心の中核メンバーを集めたうえで、中科宇航は18年12月19日に発足。商業用ロケットの量産を目的とする。


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