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  ニュース     2020/12/03 20:00

小米がスマホ2.4億台分の部品調達、増産でシェア拡大へ 無料記事

 中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が市場シェアの拡大に向け、大幅な増産を計画しているもようだ。2021年分のスマホ部品の調達量を増やしているという。その規模はスマホ端末2億4000万台の生産を賄う量で、同社の20年生産台数だけでなく、米アップルの「iPhone」平均年産台数を上回る水準となる見通しだ。中国メディアが2日、消息筋情報として伝えた。
 米調査会社IDCによると、今年7〜9月期の世界のスマホ出荷台数で小米はアップルを追い抜き、初の3位に浮上した。小米の出荷数は前年同期比42%増の4650万台、市場シェアは13.1%に拡大している。一方、2位の華為技術(ファーウェイ)は22.0%減の5190万台に落ち込み、市場シェアは14.7%に低下。両社の差は縮小している。
 交銀国際のアナリストは、小米の20年スマホ出荷台数が1億5000万台に拡大すると予測。19年実績は前年比5.0%増の1億2460万台だった。
 増産に向けた資金については、先ごろ発表した増資による調達資金を充当するとみられている。小米は2日、新株と転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行で約40億米ドル(約4170億円)を調達すると発表した。この調達規模は、18年の同社IPO時の調達額(239億8000万香港ドル:約3220億円)を上回る水準。調達資金は市場シェアの拡大に向けた投資や事業の拡大、戦略的エコシステムへの投資に充てるほか、運転資金として活用する方針を示している。
 小米はスマホを主力製品とするほか、スマートテレビ、ノートパソコン、人工知能(AI)スピーカー、スマートルーターなどのIoT・ライフスタイル製品を扱う。従来はオンライン販売を中心としていたが、近年は実店舗の設置に注力。オンライン、オフラインを融合させた「新小売」戦略を展開する。


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