中国人民銀行（中央銀行）は15日、金融政策ツールの「中期流動性ファシリティ（MLF）」を通じ、総額9500億人民元（約15兆円）を市場に供給したと発表した。期限は1年で、金利は2.95％に据え置いている。複数メディアによると、MLFによる資金供給としては過去最大の規模だ。
　人民銀は同時に、7日物のリバースレポ取引で100億人民元を供給した。満期到来分との差し引きでは、MLFと合計で9000億人民元の供給超となっている。
　大規模な資金供給により、年末の流動性懸念を緩和させる狙いがあるとみられている。現地メディアによると、12月は過去に実施した6000億人民元分のMLFが満期を迎える予定だ。
　一方で、早期の預金準備率引き下げ観測は後退。人民銀がMLFによる資金供給を選んだことは、より中長期的な資金供給を重視しているためとの見方がある。


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