“中国のハワイ”と呼ばれる海南省で免税店の総数がこれまでの4店舗から9店舗に増加する。12月30日には3店舗が同時開業し、合計7店舗に拡大した。春節（2021年2月12日）までに2店舗が開業する見通しという。21世紀経済報道などが伝えた。
　これまで海南には、中国国旅集団傘下の中国免税品集団有限責任公司（China Duty Free Group）が1社のみ経営。三亜海棠湾、 海市博鰲亜洲論壇景区内、海口日月広場、美蘭国際機場（空港）で開業していた。
　海南省政府は今年8月、離島免税店運営ライセンスを新たに2社増枠すると発表。海南旅投免税品有限公司（海南旅游投資発展有限公司の子会社、全球消費精品海南発展貿易有限公司（海南省発展控股有限公司の子会社）に与えた。さらに9月中旬には、中服免税品有限公司と深セン市国有免税有限公司に離島免税店運営ライセンスを発給。これで合計5社が運営権を得たこととなる。
　12月30日は中服免税品の三亜国際免税購物公園店、海南旅投免税品の海旅免税城店、中国免税品集団の三亜鳳凰機場店がそれぞれ開業した。
　新規参入者の登場に関し、業界大手の中国免税品集団は、表向きで“歓迎”する立場。競争相手が生じることで、より免税市場が活性するとコメントしている。
　国家発展改革委員会によると、今年7月1日から11月30日にかけた海南離島免税制度の利用客数は、前年同期比79％増の延べ296万3000人に拡大した。これらによる購入額は、204％増の159億人民元（約2510億円）を記録している。
　なかでも化粧品類の購入熱が高い。税関を通じて得たデータによると、品目別の販売額は、化粧品が58億2000万人民元、腕時計が14億7000万人民元、宝飾品が14億5000万人民元に達した。これら三大品目で全体の72.8％を占めている。販売数量の上位は、化粧品が1078万点（前年同期比↑144.6％）、香水が61万4000点（↑205.3％）、ネックレスが21万1000点（↑116.2％）を数えた。


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