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  ニュース     2021/04/09 19:00

米国が中国スパコン関連7組織に制裁、ELに追加 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】米商務省・産業安全保障局(BIS)は8日、国家安全保障上の懸念を理由にスーパーコンピューティング関連の中国7社・団体をエンティティリスト(EL、禁輸措置対象リスト)に追加した。輸出管理規制(EAR)に基づく同リストに追加されたのは、◆天津飛騰信息技術有限公司(Tianjin Phytium Information Technology)、◆上海集成電路技術・産業促進中心(Shanghai High-Performance Integrated Circuit Design Center)、◆信維微電子有限公司(Sunway Microelectronics)のほか、山東省済南市、広東省深セン市、江蘇省無錫市、河南省鄭州市にある4カ所の国立スーパーコンピューティングセンター(the National Supercomputing Center)。これら組織について、「中国の軍事関係者が使うスーパーコンピューターの構築、軍事近代化・大量破壊兵器(WMD)の取り組みに関与している」と結論付けている。

 バイデン政権のジーナ・ライモンド商務長官は「スーパーコンピューティング機能は、核兵器や極超音速兵器など多くの、もしくはほぼ全ての近代兵器・国家安全保障システムの開発に不可欠だ」と指摘した上で、「中国がこれらの取り組みに米国技術を活用することを防ぐため、商務省はその全権限を行使する」と述べた。

 前トランプ政権下で米国は、中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)や半導体ファウンドリーの中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)、ドローン最大手の大疆創新科技(DJI)など、多数の中国企業をELに追加していた。ELに掲載された企業・団体は、米国企業から製品を入手しようする場合、商務省から許可を得る必要がある(申請は原則、却下される)。


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