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  ニュース     2020/12/11 20:00

華為が有機ELドライバIC開発、中国勢伸長の契機に 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】華為技術(ファーウェイ)傘下のIC設計大手、海思半導体有限公司(ハイシリコン・テクノロジー)が独自開発を進めていた有機EL(OLED)ディスプレー向けドライバICが、このほどテープアウト(設計完了)した。有機ELドライブICの世界市場で中国勢のシェアは現在1%以下にすぎないが、中国メーカーによる製品供給拡大は、中国ブランドの有機ELディスプレーの今後のシェア拡大に向けて明るい材料だという。毎日財報などが報じた。

 ハイシリコンの有機ELドライバICは、年内に量産に入り、ファーウェイのスマートフォンや大型ディスプレー製品で使用される見込みという。ディスプレードライバICの回路線幅は最高でも28ナノメートル(nm)製造プロセスで、ハイシリコンにとって難易度は高くない。証券会社は、米国技術に全く依存していない点に意義があると指摘した。ファーウェイがサムスン電子やLGディスプレイからディスプレーの供給を受けられなくなったのは、ドライバICが米国技術に関係するアームアーキテクチャを採用していたためだった。

 現在、有機ELドライバICの世界市場は、サムスン電子75%、マグナチップ・セミコンダクター20%と韓国勢が圧倒的で、中国勢はわずか1%にすぎない。

 有機ELディスプレーの出荷シェアも、2019年はサムスン85.4%と、2位京東方科技集団(BOEテクノロジー・グループ:200725/SZ)の3.6%を大きく引き離している。

 BOEは出荷枚数1700万枚で、前年比3.8倍増と伸びが目覚ましかった。ハイシリコンによるドライバIC開発は、今後の大幅な勢力伸長の契機となる可能性もあるという。



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