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  ニュース     2020/12/10 19:00

中国:コロナ禍で家計債務が急増、20年上期に40兆円積み上がり 無料記事

 新型コロナウイルス流行による景気の減速などを背景に、中国で家計債務が急増している。国際決済銀行(BIS)の最新データによると、中国の家計債務は2020年上半期だけで3800億米ドル(約40兆円)も増加した。増加幅は中国に次いで家計債務残高が多い米国の約4倍で、中国経済の弱点の一つとなっている。外電が9日伝えた。

 さらにBISによると、中国の家計債務の対GDP(国内総生産)比は20年上半期に59.1%となり、前年末比で3.9ポイント拡大した。ドイツや韓国、日本などの水準を上回っているという。

 中国政府は景気刺激のためにインフラ投資を拡大しており、これが間接的に不動産投資の増加を招いている格好だ。家計負債の増加もこうした現状が背景にある。なお、中国では過去17年のうち16年で不動産投資の伸びがGDP成長率を上回った。今年もそうなる可能が高いとみられている。

 中国では地方債務も大きく増加。財政部・債務研究評価センターの薛コウ乾・副主任によると、地方政府の債務残高は20年末に26兆人民元(約415兆円)に膨らむ見通しだ。薛副主任は、地方政府の債務償還圧力は年々増していると指摘。このペースで増加が続けば、来年の債務規模は「警戒レンジ」に入る恐れがあると警戒感を示した。


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