ニュース 2020/12/09 19:59
輸入食品にコロナ検出多数、中国で警戒感強まる
リスク管理・社会
海外輸入の冷蔵・冷凍食品を中心に、新型コロナウイルスの付着に関する不安感が中国で広がっている。12月1〜7日の7日間だけでも、コールドチェーン物流の環境下で相次ぎ報告された。サンプルのPCR(核酸増幅法)検査で陽性反応が出た地域は、少なくとも湖北省、浙江省、山東省、河南省、山西省、安徽省、遼寧省、黒竜江省に飛び火している。新京報などが9日付で伝えた。
陽性反応が示されたサンプルは、冷凍の牛肉、豚肉、鶏肉、蟹甲羅焼など。本体や内装、外装などから検出されている。これらの産地は、ブラジルやウルグアイ、アルゼンチン、エクアドル、ロシア、インドなど広範だ。こうした事態を重視し、中国はコールドチェーンのトレーサビリティー(生産流通履歴)管理を全域で強化している。
中国の農産品輸入は2011年以降、世界最多を独走しているだけに、全数量の管理は大変な作業と言えよう。税関統計によると、中国の19年輸入量は、前年比で食肉が58.0%増の484万1000トン、水産品が19.9%増の626万5000トンに上る。20年も拡大基調が持続中。新型コロナウイルス流行、アフリカ豚熱(ASF)発生などを背景に、食肉や水産品の輸入は増大基調にある。
一方、浙江省紹興市の柯橋区では8日、江蘇省と河南省を経由して流入した輸入食品にコロナ陽性反応が表れた点に言及。スーパーマーケット、卸売市場、コールドチェーン物流の従事者とそれに関係した消費者を対象に検査したところ、いずれも陰性が確認されたと発表した。
コロナ感染リスクを指摘し、中国は輸入の冷凍食品、冷蔵食品に対する警戒度を高めてきたものの、海外では冷凍食品由来の感染を疑う見方が多い。カナダ政府は11月初めのWTO会合で中国当局を批判。新型コロナウイルスを理由に食品の輸入を止めた点に言及し、「不合理な貿易規制」「科学的根拠がない」などとする認識を示している。英国やオーストラリア、ブラジルもこれを支持する立場だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
陽性反応が示されたサンプルは、冷凍の牛肉、豚肉、鶏肉、蟹甲羅焼など。本体や内装、外装などから検出されている。これらの産地は、ブラジルやウルグアイ、アルゼンチン、エクアドル、ロシア、インドなど広範だ。こうした事態を重視し、中国はコールドチェーンのトレーサビリティー(生産流通履歴)管理を全域で強化している。
中国の農産品輸入は2011年以降、世界最多を独走しているだけに、全数量の管理は大変な作業と言えよう。税関統計によると、中国の19年輸入量は、前年比で食肉が58.0%増の484万1000トン、水産品が19.9%増の626万5000トンに上る。20年も拡大基調が持続中。新型コロナウイルス流行、アフリカ豚熱(ASF)発生などを背景に、食肉や水産品の輸入は増大基調にある。
一方、浙江省紹興市の柯橋区では8日、江蘇省と河南省を経由して流入した輸入食品にコロナ陽性反応が表れた点に言及。スーパーマーケット、卸売市場、コールドチェーン物流の従事者とそれに関係した消費者を対象に検査したところ、いずれも陰性が確認されたと発表した。
コロナ感染リスクを指摘し、中国は輸入の冷凍食品、冷蔵食品に対する警戒度を高めてきたものの、海外では冷凍食品由来の感染を疑う見方が多い。カナダ政府は11月初めのWTO会合で中国当局を批判。新型コロナウイルスを理由に食品の輸入を止めた点に言及し、「不合理な貿易規制」「科学的根拠がない」などとする認識を示している。英国やオーストラリア、ブラジルもこれを支持する立場だ。
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