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  ニュース     2021/03/03 18:59

中国:春節連休の消費者クレーム、映画チケット高騰が急増 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国消費者協会(中消協)がまとめた「春節期間の消費者クレーム報告」で、映画のチケット価格が高騰していた実態が示された。特に大都市圏でこの傾向が強く、前年に比べて平均10人民元(約165円)超も値上がりしている。経済日報が1日付で伝えた。

 クレームが多かった分野は「映画サービス」、「娯楽施設」、「花火の利用」など。うち映画サービスについては、マイナス評価のクレームが合計10万259件を数えた。1日当たり平均では1万1139件に上る。旧正月4日目の2月15日は直近の最多を記録した。

 対象の作品は、正月向けの娯楽物が多くを占めている。価格クレームのほか、浙江省の一部映画館では館内の一酸化炭素濃度が高まり、多数の観客が病院に搬送された事故も発生した。

 今回の旧正月(統計期間2月12〜16日)のチケット代は、全国平均で49.1人民元。前年同期に比べ4.5人民元、1割の値上がりとなっている。特に北京市、上海市、広東省広州市、深セン市の上げ幅は大きい。1線都市での値上げ幅は平均10.5人民元に達した。

 北京市内のある映画館によると、今回の旧正月は3回の値上げを実施したという。ただ、高くなってもチケット販売ピッチは鈍化しなかった。

 中消協は「映画館が利益追求でチケットを高値販売し、休暇中に映画を観賞する消費者を疎かにするのは、目先の利益だけしか考えていない行為だ。消費者の信頼や理解を一度失うと、市場全体の長期的な成長は望めなくなる」と警鐘を鳴らした。


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