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  ニュース     2021/01/12 19:00

中国:テンセントやアント、当局が消費者金融データ提供要求か 無料記事

 中国当局は大型インターネット企業に対し、消費者向け融資データの提供を求める方針だ。外電が11日、消息筋情報として伝えたもの。対象の企業には、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下のマ蟻集団(アント・グループ)、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)、京東集団(JDドットコム:9618/HK)などが含まれるという。

 報道によると、中国当局はこれらプラットフォーマーが保有する消費者データについて、国内の信用貸付機関と共有するよう求める構え。データの共有により、これら機関や銀行の信用力評価をサポートし、過剰融資を防ぐことが狙いだ。

 プラットフォーマーにとって、保有する消費者データは重要な経営資産。大量のデータを提携先の銀行などに提供し、サービス料を受け取るというビジネスを展開してきた。特に、小規模の銀行は顧客開拓の面でプラットフォーマーへの依存度が高く、融資リスクを管理する上で問題を抱えていると当局はみなしているようだ。

 前出の3企業のうち、消費者向け融資の規模ではアントが最大。報道によると、同社の消費者向け融資残高は昨年6月末時点で1兆7000億人民元(約27兆円)に達する。このほか、テンセントは出資するオンライン銀行「微衆銀行」を通じて消費者金融サービスを提供。京東は傘下の京東数字科技(JDディジッツ)を通じ、クレジットサービス「京東白条」、キャッシングサービス「京東金条」を手掛ける。

 なお、アントを巡ってはこれ以前にも、中国当局が消費者データの共有を求めたと海外メディアが報じている。アントが運営する決済サービス「支付宝(アリペイ)」が大量の個人データを保有することに関し、中国当局は「不当な競争優位性(unfair competitive advantage)」だと考えているという。


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