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  ニュース     2020/11/13 19:00

台湾の対中輸出が好調、10月は17%増の142億米ドルに 無料記事

 台湾の対中国輸出が足元で急成長を維持している。9日付台湾財政当局の発表によれば、10月の中国(香港を含む)向け輸出額は前年比16.9%増の141億9000万米ドル(約1兆4893億円)に達した。輸出全体の44.0%を占め、中国(香港を含む)は引き続き台湾最大の輸出市場かつ貿易黒字ソースとなっている。1〜10月の累計では13.7%増の1222億8000万米ドル(輸出全体の43.6%)だった。中国政府系メディアが9日付で報じた。

 一方、中国からの輸入額は10月に5.0%増の55億7000万米ドルに伸びた。輸入全体の22.5%を占める規模だ。1〜10月の累計では7.6%増の517億1000万米ドル(輸入全体の22.2%)となっている。

 台湾の10月輸出総額は前年同月比11.2%増の322億3000万米ドル、輸入総額は1.0%減の247億7000万米ドル。74億6000万米ドルの貿易黒字だが、 中国分を差し引くと、10月の台湾貿易は赤字となる。

 10月の輸出好調について、台湾当局のアナリストは「新興ハイテクの応用や長期的なビジネスチャンスが継続しているほか、ピークシーズンで出荷が加速し、従来製品の市場需要も徐々に安定化したことが急成長につながった」と分析した。また今後の見通しについては、中国や欧米で年末の購買シーズンを迎える一方、新型コロナウイルスによる「巣ごもり経済」需要が維持されると指摘。5G通信、高性能コンピューティング、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)など新興ハイテク応用の進展などで、先進製造の優位性を持つ台湾の大手半導体メーカーなどが恩恵を受け、台湾の輸出ファンダメンタルズは改善すると予想している。ただ足元で新型コロナの感染拡大が再燃し、一部の国・地域でロックダウンや隔離措置が再開されていることから、台湾の輸出に不確実性をもたらしていると補足した。


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