新型コロナウイルスの感染拡大が収束に向かい、経済活動が再開された中国で、トラックの需要が引き続き拡大している。現地メディアの第一商用車網（1日付）によると、今年11月の大型トラック販売台数は約12万8000台に達し、前年同月比で26％増加した。前月比では7％減少したものの、11月としては過去最多記録を更新している。1〜11月の累計販売数は前年同期比39％増の150万2000台に達した。
　経済活動の回復に伴い、物流用や工事用などで大型トラックの需要が拡大している格好だ。景気対策としてのインフラ投資の拡大も追い風。また、中央・地方政府が排ガス基準「国3」以下のトラック淘汰に力を入れる中、買い替え需要が高まっている。各地で過積載取り締まりが強化されていることも、トラックの買い替えを後押ししている状況だ。
　中国の大型トラック販売は今年1月に前年同月比で18％増加した後、コロナ流行を受けて2月に52％減、3月に19％減と大きく落ち込んでいた。足元では経済活動の回復を受けて急ピッチに販売が回復しており、20年は9月時点で過去最多となった前年通年の記録を更新している。
　中国では17年以降、固定資産投資の拡大や過積載車両に対する規制強化（買い替え需要の発生）がトラック販売を押し上げている。19年は前年比2％増の117万台に達し、2年連続で過去最多記録を更新した。18年末時点の市場予想（約20％減）に反して増加し、小幅ながら拡大基調を維持している。


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