【亜州ビジネス編集部】今年1〜2月の輸出入総額は、中国全体で前年同期比41.2％増の8344億9000万米ドル（約90兆4140億円）に膨らんだ。うち輸出は60.6％増の4688億7000万米ドル。プラス成長を維持し、市場予想（40.0％増）を大幅に上回る伸びとなった。輸入は22.2％増の3656億2000万米ドル。こちらも増加率は市場予想（16.0％増）を上回った。貿易収支は1032億6000万米ドルの黒字となっている。海関総署（税関）が7日発表した。

　海関総署は昨年から1月単月での貿易統計発表を取りやめ、2月までの累計データを公表する形に切り替えている。今年1〜2月の輸出入が大幅な伸びとなった要因については、新型コロナウイルス流行の影響で、比較対象となる前年同期の実績が低かった反動が大きいと説明した。また、欧米の生産・消費の回復が輸出の拡大につながったと指摘。輸入に関しては、国内の景気回復で内需が膨らんだとしている。

　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜2月に前年同期比33.4％増の3兆3500億人民元。輸出入全体に占める割合は61.6％となり、前年同期に比べて1.0ポイント拡大した。うち輸出は56.8％増の1兆8600億人民元、輸入は14.2％増の1兆4900億人民元だった。

　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は軒並み拡大。米国が87.3％、欧州連合（EU）が62.6％、香港が56.9％、アセアンが53.0％、韓国が49.0％、インドが48.2％、日本が47.7％、台湾が45.3％ずつ増加。アセアンは20年から対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。

　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の60.3％を占める機械・電力設備の輸出額が前年同期比54.1％増の1兆8500億人民元。また、7大労働集約型製品（服飾、紡績品、靴類、家具、プラスチック製品、バッグ、玩具）も49.2％増の5217億8000万人民元に伸びた。


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