ニュース 2020/11/17 19:59
中国:次期5カ年計画の成長目標、5%前後が妥当=政府系シンクタンク
政策・政治
政府系シンクタンクである中国社会科学院の専門家は17日、来年から始まる「第14次5カ年計画(2021〜25年)」の平均経済成長目標について、「5%前後が妥当」との見解を示した。潜在的な成長率は5〜6%になるとみている。複数メディアが伝えた。
中国社会科学院・工業経済研究所の李雪松所長が明らかにしたもの。李所長は「新型コロナウイルス流行の影響を考慮すると、20〜22年は成長率がボラティリティを増すだろう」との見通しを示している。今年の成長率は2〜3%にとどまると予測。また、有効なワクチンが21年にも市場に投入された場合、同年の成長率は高水準に達すると分析した。その反動で、翌22年は成長ペースが鈍化する可能性に言及している。
なお、ロイター通信は今月5日、消息筋情報として、中国政府が第14次5カ年計画の平均経済成長目標を5%に設定するもよう――と報道。新型コロナウイルスの流行や米国との摩擦激化によってもたらされる外部リスクを考慮し、より柔軟な成長目標を設定する考えと伝えていた。
中国では10月29日、共産党の重要会議である第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が閉幕。同会議では、第14次5カ年計画の基本指針が決定した。内需の拡大や科学技術の発展に重点を置く方針が示されている。また、35年までの長期目標の基本指針としては、経済力、科学技術力、総合的な国力を大幅に引き上げ、1人当たり国内総生産(GDP)を「中堅先進国の水準に引き上げる」との目標が掲げられた。
コロナ禍を受けて中国のGDP成長率は今年1〜3月期にマイナス6.8%まで落ち込んだものの、その後は世界に先駆けてプラス成長を回復。4〜6月期にプラス3.2%、7〜9月期にプラス4.9%を確保した。年初からの累計では、1〜9月にプラス0.7%となっている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国社会科学院・工業経済研究所の李雪松所長が明らかにしたもの。李所長は「新型コロナウイルス流行の影響を考慮すると、20〜22年は成長率がボラティリティを増すだろう」との見通しを示している。今年の成長率は2〜3%にとどまると予測。また、有効なワクチンが21年にも市場に投入された場合、同年の成長率は高水準に達すると分析した。その反動で、翌22年は成長ペースが鈍化する可能性に言及している。
なお、ロイター通信は今月5日、消息筋情報として、中国政府が第14次5カ年計画の平均経済成長目標を5%に設定するもよう――と報道。新型コロナウイルスの流行や米国との摩擦激化によってもたらされる外部リスクを考慮し、より柔軟な成長目標を設定する考えと伝えていた。
中国では10月29日、共産党の重要会議である第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が閉幕。同会議では、第14次5カ年計画の基本指針が決定した。内需の拡大や科学技術の発展に重点を置く方針が示されている。また、35年までの長期目標の基本指針としては、経済力、科学技術力、総合的な国力を大幅に引き上げ、1人当たり国内総生産(GDP)を「中堅先進国の水準に引き上げる」との目標が掲げられた。
コロナ禍を受けて中国のGDP成長率は今年1〜3月期にマイナス6.8%まで落ち込んだものの、その後は世界に先駆けてプラス成長を回復。4〜6月期にプラス3.2%、7〜9月期にプラス4.9%を確保した。年初からの累計では、1〜9月にプラス0.7%となっている。
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