組み込みマルチメディアカード（eMMC）に注力する深セン市時創意電子有限公司（SCY）は今年10月、容量を256ギガバイト（GB）に拡大した新製品を発表した。高速メモリーカード規格JEDEC5.1に準拠し、高速転送のHS400モードに対応。読み取り・書き込み速度は各290/220メガビット毎秒（Mbps）を実現している。DRAMエクスチェンジが10日報じた。
　倪黄忠・董事長は「組み込み式メモリーの将来性は有望で、ハイエンド製品こそが国産品への代替需要をつかめる」と指摘。中国市場のシェア拡大に向けてハイエンド組み込み式メモリーにさらに注力する姿勢を示した。同社の生産ラインは現在フル稼働体制に移行している。特に8月以降は需要に対応できない状態だ。
　2008年創業の時創意電子は、組み込み式メモリーには18年に参入。深センと台湾に同製品の研究開発（R＆D）チームを置き、さらにテストラボラトリも設置したという。従業員600人のうち300人がR＆Dに携わる開発重視の社風だ。
　倪董事長は「セットトップボックス（STB）、タブレット端末、ローエンド・ミドルレンジ携帯電話からハイエンドスマートフォン、産業レベルストレージ分野へ。また、中小顧客から大型顧客へ。当社は組み込み式メモリーの市場展開で青写真を描いている」と強調した。


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