【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行（中央銀行）は15日、金融政策ツールの「中期貸出ファシリティ（MLF）」を通じ、総額5000億人民元（約8兆円）を市場に供給したと発表した。期限は1年で、金利は2.95％に据え置いている。併せて、7日物のリバースレポ取引により20億人民元を供給。金利は2.20％に据え置いた。
　人民銀は今回のMLFについて、過去に実施した金融政策ツールのロールオーバーだと説明した。1年前に実施した3000億人民元のMLFが15日に、2405億人民元の「ターゲット中期貸出ファシリティ（TMLF）」が25日にそれぞれ満期を迎える。
　中信証券のアナリストは、ロールオーバー分を考慮すると、足元の資金供給規模は大きくないと指摘。これは市場が十分な流動性を維持していることを意味しており、人民銀は「穏健中立」な金融政策を維持する方針だと分析している。


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