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  ニュース     2021/05/20 19:00

中国:内モンゴルが暗号資産マイニング規制強化、「通報窓口」設置 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】内モンゴル自治区発展改革委員会は18日、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)の「マイニング」規制を強化する方針を示した。同省ではすでに、仮想通貨のマイニングが禁止されているが、専用通報プラットフォームを設けることで、取り締まりを一段と強化する構えだ。同自治区では今年に入り、国の政策に従ってエネルギー総消費量の伸びを抑制するため、大量の電力を消費する仮想通貨マイニングへの締め付けが強化されている。複数メディアが19日までに伝えた。

 同委の発表によると、通報対象は◆データセンターに偽装し、税金や電力価格などの面で優遇を受けているマイニング企業、◆マイニング企業にサービスを提供している企業(不動産の賃貸しなど)、◆不正な手段で電力供給を受けているマイニング企業――などだ。

 内モンゴル自治区は山西省と並び、石炭の生産が盛んな地域。石炭火力発電による電力が仮想通貨のマイニングに利用されていることが問題視されている。また、内モンゴル自治区は2019年のエネルギー消費に関する政府目標を達成できなかった唯一の地域でもある。

 中国は仮想通貨に対する締め付けを強化中。18日には、中国銀行保険監督管理委員会、中国支付清算協会、中国互聯網金融協会が共同で、金融機関と決済機関が仮想通貨とその関連業務を手掛けることを禁じると通知した。

 中国でも電力料金が安い内モンゴル自治区は、暗号通貨の採掘が盛んなエリアの一つ。専門家によると、世界のビットコイン採掘能力に占める同自治区の比率は8%に達するという。世界でビットコイン採掘のために消費される電力は、人口1700万人を擁するオランダの年間電力消費量に相当する規模だ。


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