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  ニュース     2020/12/02 20:00

中国:資金不足の紫光集団、NAND・DRAM計画に遅れ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】資金不足に陥った清華紫光集団有限公司(清華ユニグループ)は、2件の大型投資計画が深刻な遅れに見舞われているもようだ。四川省成都市の3次元(3D)NAND型フラッシュメモリー生産、重慶市のDRAM生産が遅延している。台北発の外電情報として台湾・聯合報が1日報じた。
 成都の3D NANDフラッシュ工場は投資額2000億人民元(約3兆1900億円)で、当初のウェーハ月産枚数が10万枚、その後、世界全体の生産量の約20%に当たる30万枚への拡大を計画している。しかし、さらに推進するための充分な資金的な余力がないという。
 重慶のDRAM工場は、エルピーダメモリ(現マイクロンメモリジャパン)の坂本幸雄・元社長を高級副総裁に迎えて、今年に入り着工した。ただ、建設作業は足元で休止し、中断状態に置かれているという。
 紫光集団は11月中旬、資金不足で総額13億人民元規模の社債を償還できなかった。今後数カ月内にさらに数十億米ドル規模の社債が償還期限を迎える。
 業界関係者は紫光集団の問題について、地方政府の資金に大きく依存していることを挙げた。半導体業界の無秩序な投資とプロジェクトの停止に対しては、工業和信息化部(工業情報化部)の王志軍・副部長が11月28日に改めて警告した。
 関係者は「半導体の大型投資計画は今後精査される。北京当局は米国との技術競争を戦うための、勝者の選択により慎重になる」と見通しを語った。


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