中国の人工知能（AI）産業規模が2ケタ成長を続けている。2020年の規模は、前年比15％増の3100億人民元（約4兆9300億円）に拡大する見通し。中国を含めた世界全体では、12％増の1565億米ドル（約16兆2100億円）に膨らむとみられている。工業情報化部直属のシンクタンク、中国信息通信研究院（CAICT）が15日に報告した。
　AI企業の総数も増大している。今年10月時点のAI企業数は、世界全体で5600社近くに達した。うち中国は1450社近くに上る。過去数年にわたって増勢を持続した。
　2010〜19年にかけた10年間のAI関連論文数は、世界全体で73万件を超えている。なかでも中国は右肩上がりの増加を続け、10年間で18万件を上回った。なかでも19年は、世界AI関連論文に占める中国の比率は32.3％にまで上昇している。
　産業分野への応用や融合も進展した。今年11月末までに中国企業9社のAI搭載製品10種が最高ランクとなる「第3類医療機器登録証」を相次ぎ得ている。自動運転技術向けの開発も進んだ。直近の例では、百度（バイドゥ：BIDU/NASDAQ）が北京市内で無人（運転席にドライバー不在）の自動運転サービス許可を受けたと紹介している。公道の自動運転性能計測を可能とする「無人化路測（第1段階）」資格を取得したと報告した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。