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  ニュース     2021/06/24 19:00

中国:遊戯王カード司法競売中止、価格15億円まで暴騰 無料記事

 人気漫画「遊戯王」のゲーム用カードが司法競売に出品され、異常な高値をつけたことで取引が中止される騒ぎがみられた。最終的には8700万人民元(約14億8952万円)まで高騰し、「悪意ある価格の吊り上げがある」と判断されている。毎日経済新聞が23日付で伝えた。
 コナミホールディングス(9766/東証1部)の遊戯王カードは、作品中に登場するアイテムを商品化したもの。累計発行は251億7000万枚に達し、ギネスブックに登録される規模を擁する。今回出品のカードは「遊戯王OCG 青眼の白龍 ブルーアイズホワイトドラゴン20th」。20周年記念版の純金製コレクターズアイテムだ。限定500セット発行で、当初の価格は約20万円(1万2000人民元)とされる。
 今回の取引は、6月21日に行われた。競売を実施した阿里拍売では、中古品として80人民元から取引スタート。しかし、わずか30分で2105回の入札があり、価格が異常なまでに暴騰した。このため、「実態価格に見合わない悪意ある入札」と判断した阿里拍売が取引中止している。中国の民事訴訟法上でも司法競売に関し、悪意の価格操作や市場の混乱を引き起こす行為は犯罪だ。罰金や拘留、刑事責任を追及すると規定されている。
 他方、カードの元の持ち主にも注目が集まっている。安徽省在住の「95後」(1995年以後生まれ世代)で、不動産関連業に従事していた人物だ。7000万人民元規模の汚職に関与したとして、2020年11月に無期懲役が確定済み。没収された全財産の一部が今回の司法競売に付された。


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