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  ニュース     2021/01/20 19:00

中国:12月末M2は10.1%増、前月比で伸び0.6ポイント減速 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】2020年12月末の広義通貨(M2)は、前年同月比10.1%増の218兆6800億人民元(約3498兆9000億円)に拡大した。ただ、伸びは11月の10.7%から0.6ポイント減速している。このうち狭義通貨(M1)は8.6%増の62兆5600億人民元、11月の10.0%増から1.4ポイント減速した。流通貨幣(M0)は9.2%増の8兆4300億人民元に上る。11月は10.3%増となっていた。中国人民銀行が発表した。
 M1の伸びが高いのは、穏健な金融政策と実体経済への支援政策のもとで製造業や卸小売業の流動性預金が増加したこと、協定預金への資金流入がみられたことなどによる。
 12月末の貸出(外貨建てを含む)は12.5%増の178兆4000億人民元に拡大した。人民元建て貸出に関しては、12.8%増の172兆7500億人民元で、伸び率は11月と同じ水準となっている。12月中の人民元貸出は1兆2600億人民元の純増、昨年12月より1170億人民元多かった。年間の純増額は19兆6300億人民元に膨らみ、2019年を2兆8200億人民元上回っている。
 20年末の製造業向け中長期貸出残高は前年同期比で35.2%拡大し、19年を20ポイント超上回る急増を記録した。また、金融包摂小額貸出は30.3%増加し、伸びは19年比で7.2ポイント高まっている。一方、不動産に対する調整政策の効果により、不動産向け貸出の増加率は鈍化が続いている。
 12月末の社会融資残高は13.3%増の284兆8300億人民元となり、伸び率は11月から0.3ポイント縮小している。国有企業のデフォルト増加の影響が長引き、企業債券が17.2%増と11月の19.2%増から鈍化したこと、信託貸出が14.8%減と減少率が11月の9.9%減を上回ったことによる。


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