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  ニュース     2021/02/24 19:00

中国:大都市の新卒者、職場プレッシャーなどで「都会離れ」 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】大都市エリアの大学新卒者が就職に際して、居住地を離れるケースが増えているという。家賃の上昇、職場での競争、長時間の残業などが要因とされている。経済参考報が22日付で伝えた。 

 新卒者が卒業後も都市部にとどまる率を見ると、北京大学(本科)が2013年の72%から19年の16%へ、清華大学が同56%から20年の40%へ、中央財経大学が42%から19年の33%に低下している。北京の金融機関に勤務する男性は、「金融業はもはや成長産業と言えず、上のポストを狙うためには同僚を蹴落とすしかない。社内競争のプレッシャーは並大抵ではない」と語る。

 家賃の高騰により、他のエリアで就職する人もいる。広東省深セン市で働く29歳の女性は、夫と合わせて月3万人民元(約48万円)の収入があるが、「将来の生活や子どもの学費を考えると、実家のある武漢で仕事を探すことにした」として、転職の意思を固めたという。

 また、企業の中には「月間労働時間300時間以下の社員はリストラ対象とする」などの社内ルールを公言しているところもあり、「もっと幸福や安心を感じて働きたい」という若者たちの「都会離れ」の一因となっている。


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