中国で11日、オンライン通販の一大商戦である「シングルデー（独身の日、双11）」が佳境を迎えた。電子商取引（Eコマース）の中国最大手、阿里巴巴集団HD（アリババ・グループ・ホールディング：9988/HK）によると、1日から11日午前0時30分にかけた約10日間で、傘下オンラインモール「天猫（Tモール）」の累計総取引額（GMV）は3723億人民元（約5兆9400億円）を記録。他のEコマースサイトについても好調が伝わっている。複数メディアが伝えた。
　「天猫」では今年、セールが「11月1〜3日」と「11日」の2波に分けて盛り上がる見込み。同社の予測によると、今年の参加者は8億人を超え、前年比で約5億人の増加が見込まれるという。なお、2019年のシングルデーGMVは11月11日だけで2684億人民元に達し、前年比で26％増加。伸び率は18年（27％）と同水準を維持した。
　競合する京東集団（JDドットコム：9618/HK）も好調だ。今年は1日から11日午前0時9分までの時点で、累計GMVが2000億人民元を突破。前年セール期間（1〜11日）のGMV実績は2044億人民元だった。今年はオンラインスーパーの即配事業でGMVが前年の50倍超に拡大。越境ECモール「京東国際」では、輸入ベビー用品のGMVが2倍に膨らんだという。
　また、スマートフォン大手の小米集団（シャオミ・コーポレーション：1810/HK）は1日から11日午前3時25分までの時点で、中国エリアの新小売チャネルを通じた決済額が100億人民元を突破したと発表している。
　11月11日は1が並ぶため、中国では近年「独身者の日」として定着。「11」が重なることから「双11」とも呼ばれる。アリババは09年、「独りで頑張っている自分にご褒美を」と銘打ち、この日に安売りセールを展開するイベントを大々的に開始した。これが人気化したことをきっかけに、毎年11月11日前後には各種通販サイトが大規模なオンラインセールを展開する。


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