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  ニュース     2020/11/26 19:00

香港:施政方針演説は「中国と関係強化」強調、景気対策も継続 無料記事

 香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は25日の施政報告(施政方針演説)で、中国本土との関係を強化する方針を強調した。「一国二制度の下、中央(中国政府)は一貫して香港を支持し、香港経済に新たな動力を注いできた」と強調。中国政府が掲げる「双循環(2つの循環)」戦略に積極的に参画し、中国と足並みを揃えていく方針を示した。

 計10章、3万字余りに上る演説原稿では、第1章の前文に続く第2章で中国政府による香港支援策が明らかにされた。その中で林鄭長官は、先ごろの北京訪問で得た7つの成果について説明。粤港澳大湾区(広東・香港・マカオベイエリア)戦略の拡充、株式相互取引スキームの拡大、香港国際空港の地位向上などに関し、中央政府の支持を取り付けたと強調した。うちベイエリア戦略については、港珠澳大橋の通行規制緩和などを実施する方針としている。また、香港国際空港の地位向上を巡っては、同空港を管理する香港機管局が珠海空港に出資することを中国政府が認めた。一部メディアによれば、この出資に伴って入境手続きの簡略化が実施されるとの情報もあるという。

 このほか林鄭長官は、新型コロナウイルスの流行が続く中、各種の景気対策や民生政策を継続していく方針も表明した。◆旅行業界に対する「防疫抗疫基金(Anti-epidemic Fund)」からの追加資金投入(6億香港ドル)、◆インフラ投資の拡大(毎年1000億香港ドル規模)、◆非住宅不動産の印紙税引き下げ、◆公営住宅の供給拡大、◆地下鉄運賃の割引延長(21年3月まで)――などを実施する。


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