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  ニュース     2022/01/07 18:00

中国22年GDP成長率、感染爆発で最悪1.5%に鈍化も=GS 無料記事

 ゴールドマン・サックス(GS)は最新リポートで、中国の2022年国内総生産(GDP)成長率が悲観シナリオで1.5%まで鈍化する可能性があるとの見解を示した。同シナリオでは、新型コロナウイルスのオミクロン変異株が中国で感染爆発し、全国的にロックダウン(都市封鎖)が実施される最悪のケースを想定している。ただ、実際にこうした事態に陥るか、現時点では断言できないと付け加えた。香港紙・明報が7日伝えた。
 GSによると、基本シナリオはオミクロン株の感染爆発を中国が阻止し、散発的な流行にとどめるというもの。このシナリオ下で、22年GDP成長率は4.8%になるとみている。ただ、昨年8月のように複数の省で感染拡大が起きた場合、GDP成長率は3.9%に鈍化すると試算。さらに最悪のシナリオでは、感染爆発により全国的にロックダウンが実施されるケースを想定し、この場合GDP成長率は1.5%まで減速すると予測した。
 一方、中国が堅持する「ゼロコロナ」政策については、経済的なコストが大きいと指摘。ただ、中国は人口が多く、ワクチンの効果も低い点を踏まえると、欧米式の「ウィズコロナ」政策を採用した場合の方が、「ゼロコロナ」よりもコストが余計にかかる可能性があるとした。
 さらに、22年は北京五輪や共産党大会など重要イベントを控えていることから、中国は年末まで「ゼロコロナ」政策を維持する見込みと分析している。
 中国の21年1〜9月GDP成長率は9.8%だった。通年では、政府目標の「6%以上」を達成する公算が大きい。今年の成長目標については、3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で公表される予定だ。


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