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  ニュース     2022/06/27 18:00

中国:上海で店内飲食解禁、「防衛戦」勝利宣言 無料記事

 上海市政府は26日、新型コロナウイルス関連の記者会見を開き、29日から店内での飲食を解禁すると発表した。感染リスクの等級「中」の地域がなく、市中での感染者が過去1週間いない場合、店内飲食が認められる。ただ、各店はテーブルの配置や客数の制限、食前食後の消毒などの対策が義務づけられる。中国新聞網が伝えた。
 上海市トップの李強・党書記は25日、市内で開かれた党代表会議で、コロナ対策について、市中感染のゼロを達成し「防衛戦に打ち勝った」と宣言した。李書記は2020年以降、習近平・総書記(国家主席)の指導のもと「ゼロコロナ」の総方針を堅持し、特に今年3月以降の厳しい局面を克服したことを強調。「党中央の意思決定と施策は完全に正確だった」と総括した。
 台湾の中央通信社によると、上海では店内での飲食が認められないことに不満の声が噴出。SNSには「小さな食堂は潰れてしまう」、「みんな失業」、「地下鉄は満員なのに飲食店はだめ」などの投稿が相次いだ。通信アプリ「微信(ウィーチャット)」の飲食店関係者のグループ内では、「店内飲食は認められないのに、高額な賃貸料や不動産管理費、従業員賃金の全額支払いが求められる」などと苦境を訴える投稿も見られている。一部では、密かに違法営業をしている店もあるという。
 飲食店以外も苦境下にある。澎湃新聞によると、卸売市場の「上海七路服飾批発商圏」では、営業再開が認められた後も半数が閉店中。納入業者の大部分は市外から来るが、上海への渡航歴があると行動制限を受けることがあるため、上海に来たがらない状況という。


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