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  ニュース     2022/04/13 18:00

中国:ウナギ人気が急上昇、コロナ禍で日本向け輸出分が国内消費へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国のウナギ消費量が“うなぎ昇り”となっている。過去2年のコロナ禍で日本向け輸出分が行き場を失い、国内消費に回ったことをきっかけに、外食産業で利用が拡大した。かつての高級魚が手軽に楽しめるようになっている。経済日報が12日付で伝えた。

 中国は世界最大のウナギ養殖・加工市場で、日本で販売されている蒲焼の6割超が中国産というデータもある。ただ、福建省のウナギ加工業者によると、コロナ禍で日本向け輸出は3000トンから700トンまで細ったため、国内を主要市場に切り替えた。多くの業者が国内販路の開拓に転向し、Eコマースやライブコマースを通じた直接販売、またはスーパーなどでの販売にも注力している。足元の消費は6〜7割が国内向けで、日本向けを上回った。

 外食産業による積極的な利用も進んでいる。これまで日本料理店向けの高級食材だったが、中華料理としてのアレンジを進める飲食店も続出した。美団(メイトゥアン:3690/HK)の調べでは、2021年のウナギ関連メニューは6万種以上、20年比で約20%、19年比で66%ずつも急増している。

 取り扱い飲食店数の増加率は、2年連続で14%に上った。21年のデリバリーのウナギメニュー受注数は37%増、また50人民元(約987円)以下のメニューは30%増えた。「毎月700キロ前後の買付がある」と話す北京市内の飲食店も紹介されている。流通効率が上がり、飲食店の購買コストを下げたことも、消費者が手を出しやすくなった要因だ。足元では、工場から食卓まで最速で72時間の提供が可能になり、増加する需要を支えている。




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