ニュース 2022/03/15 18:00
16日にLMEニッケル取引再開、中国青山と銀行団が協議
産業・企業
【亜州ビジネス編集部】歴史的な踏み上げ相場に突入したロンドン金属取引所(LME)のニッケル取引に関し、銀行団側が“売り本尊”の青山控股集団(Tsingshan Holding Group)を一部支援する姿勢を示した。ニッケル取引はロンドン時間の16日8時(日本時間17時)、6営業日ぶりに再開される。創業者の項光達氏は銀行団と交渉していた。強制的な反対売買は一旦見送られるという。青山控股集団が15日に説明した内容などとして、毎日経済新聞などが伝えた。
取引開始直後の踏み上げは限定される見込み。再開時の基準価格は、8日でなく7日終値に設定する。保証金率を当初の率から上げないことを約束する「スタンドスティル条項」が設けられた。ただ、ポジションを解消するためには、大部分は反対売買、またはつなぎ売りが必要となるだろう。
これまでの報道によると、ウクライナ危機などを起因とする市場の混乱を受けて、ニッケル相場は暴騰。ステンレス鋼大手の青山控股は、8日時点で先物取引ショートポジションの評価損が数十億米ドルにまで拡大した。青山控股は追加証拠金(追証)に応じるため、中国建設銀行(939/HK)やJPモルガン・チェースなどから融資提供の約束を取り付けたという。
LMEニッケル先物は8日の取引で一時111%上昇し、過去最高値の1トン当たり10万1365米ドルを付けた。LMEは市場への影響を考慮し、取引停止という異例の措置に踏み切っている。青山控股の含み損は8日の時点で、約80億米ドル(約9440億円)に達したと報じるメディアもみられた。異常事態を踏まえ、8日の全ニッケル取引は帳消しされる。
青山控股を中核とする青山実業は、1980年代に浙江省温州市で発足。青拓集団、永青集団、青山控股、上海鼎信集団、永青股フンなど五大グループで構成される。30社を超える子会社群を設けた。2020年のグループ売上高は2928億人民元(約5兆4200億円)に上る。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
取引開始直後の踏み上げは限定される見込み。再開時の基準価格は、8日でなく7日終値に設定する。保証金率を当初の率から上げないことを約束する「スタンドスティル条項」が設けられた。ただ、ポジションを解消するためには、大部分は反対売買、またはつなぎ売りが必要となるだろう。
これまでの報道によると、ウクライナ危機などを起因とする市場の混乱を受けて、ニッケル相場は暴騰。ステンレス鋼大手の青山控股は、8日時点で先物取引ショートポジションの評価損が数十億米ドルにまで拡大した。青山控股は追加証拠金(追証)に応じるため、中国建設銀行(939/HK)やJPモルガン・チェースなどから融資提供の約束を取り付けたという。
LMEニッケル先物は8日の取引で一時111%上昇し、過去最高値の1トン当たり10万1365米ドルを付けた。LMEは市場への影響を考慮し、取引停止という異例の措置に踏み切っている。青山控股の含み損は8日の時点で、約80億米ドル(約9440億円)に達したと報じるメディアもみられた。異常事態を踏まえ、8日の全ニッケル取引は帳消しされる。
青山控股を中核とする青山実業は、1980年代に浙江省温州市で発足。青拓集団、永青集団、青山控股、上海鼎信集団、永青股フンなど五大グループで構成される。30社を超える子会社群を設けた。2020年のグループ売上高は2928億人民元(約5兆4200億円)に上る。
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