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  ニュース     2021/11/30 18:00

アリババが部門再編、スピンオフ上場も模索か 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が傘下の各部門に対し、より大きな裁量権を付与する形の再編を進めているもようだ。日々変化する経営環境に機動的に対応することが狙い。各部門の責任者を「ミニCEO」として据え、執行スピードを引き上げたい考えだ。将来的にはこれら部門の分離上場も視野に入れているという。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が11月27日、消息筋情報として伝えた。
 今回の再編は、董事会主席兼CEOの張勇(ダニエル・チャン)氏が進めているもの。分離上場の有力候補とされる部門としては、物流サービス「菜鳥(ツァイニャオ)」、宅配スーパー「盒馬(フーマー)」、海外ECプラットフォーム「ラザダ」などが含まれるという。
 こうした経営方針の転換は、アリババが約3年前から進めてきた「権利集中型」ビジネスモデルからの転換を意味するものだ。創業者の馬雲(ジャック・マー)氏は「アリババ経済圏」の構築を掲げ、子会社、関連会社間の連携を深めていた。
 アリババは世界トップクラスのEコマース企業。1999年に馬雲氏が設立した(馬氏は19年9月に会長引退)。「淘宝網」や「天猫」など個人向けECサイトを運営するほか、越境ECの「天猫国際」、BtoBの「1688.com」も展開。EC以外では、宅配スーパー「盒馬」、フードデリバリー「餓了麼」、動画ストリーミング「優酷」、クラウドサービス「阿里雲」などを傘下に擁する。


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