米オープンAIのAIチャットボット「ChatGPT」が話題となるなか、騰訊HD（テンセント・ホールディングス：700/HK）のAI文章作成ツール「Dreamwriter」が作成した文章を巡る2018年の著作権裁判に改めて注目が集まっている。判決は「AIが作成した文章も著作権保護の対象になる」というものだった。揚子晩報が17日付で伝えた。

　当時の裁判となったのは、「Dreamwriter」で作成された株価指標に関する文章。この文章はテンセントの証券情報サイトに掲載され、文末には「同記事はDreamwriterが自動執筆したもの」と記載された。上海のあるテクノロジー企業は、この文章を自社ウェブサイトにそのまま転用。テンセントはこの行為が著作権を侵害したとして、深セン市南山区人民法院に提訴した。

　同法院は判決で、問題の文章が中国の著作権法で保護される著作物に属すると判断。被告に対して、経済的損失補償、権利維持費用として1500人民元（約2万9000円）の支払いを命じた。

　AI技術の進化により、今後AIGC（AI生成コンテンツ）はさらに増えることが予想されている。ただ一方で、プライバシーや著作権の保護など多くの課題が残っており、法律面での明確化が求められている。


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