【亜州ビジネス編集部】遼寧省大連市のナマコ養殖業者がスパイ機器とみられる物体を発見し、当局に通報した。問題の機器は、軍事的な機密情報を国外に送っていたとみられている。同機器に絡み、国家安全部は外国人数人を拘束した。香港経済日報など複数メディアが伝えた。

　中国は今月15日に「国家安全教育の日」を迎え、スパイ関連や外国への情報提供で摘発された事例の報道が相次いでいる。澎湃新聞によると、ナマコ養殖業者は、訪ねてきた業者の勧めで海水の水質検査装置を設置。ただ、データが不正確なほか、国外にデータが転送されていることに気づき、当局に通報した。当局は「装置が外国スパイ用で、周辺海域の情報収集に使えることを発見した」という。

　星島日報によると、国家安全部はナマコ養殖業者に装置を持ち込んだ男と、外国人数人を拘束した。当局が調べたところ、陸上で360度、25キロ先まで撮影が可能な録画装置も見つかったという。なお、養殖場付近の海域は、軍用機や軍艦が頻繁に往来している。


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